企業のバックオフィス業務全体をカバーする「マネーフォワード クラウドシリーズ」。「マネーフォワード クラウド給与」などのシリーズ全体で、現在課金顧客数は16万 を誇っています。中小企業からエンタープライズクラスまで、企業規模や業種を問わず多くの企業で利用されるのには、どのような理由があるのでしょうか。
豊富なソリューション群とAPI連携
業務効率化という観点で不要な業務やミスを減らし、バックオフィス全体を自動化する「マネーフォワード クラウド」。既に多くの企業で導入実績のあるソリューションです。どのようなポイントが、ユーザーに受け入れられているのでしょうか。「サービスとして、4つの特長があると思っています」と、マネーフォワードの福原岳史さんは語ります。
1つは、ユーザーが直観的に利用できる「優れたユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)」。2つ目が、「クラウドERP」を標榜するほどに、バックオフィス全般をカバーするソリューション数。3つ目は「豊富なAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)連携」で、他社との連携ソリューション数は20を超える点。そして、最後の4つ目に「サポート力」を挙げました。
企業のバックオフィス部門が、ペーパーレス化やデジタル・トランスフォーメーション(DX)のファーストステップを踏み出すには、クラウド化しやすい業務を切り出すことが重要です。その上で、対応できる業務範囲が広いことが同社の大きな魅力。直観的で使いやすいUIで統一できる点も、ユーザーは利便性を感じるでしょう。
加えて、マネーフォワードが優れている点は、徹底してユーザーの立場に立った製品提供、サポートを実践している点です。「自社ソリューションを豊富に提供していますが、一方で他社とのAPI連携も強化しており、囲い込みをせず、お客様が必要なものを適切に提供することを何よりも大事にしています」(福原さん)。
実際に、次のようなユーザー企業の声があります。BIツールや帳票・文書管理ソリューションを提供するウイングアーク1stでは、2020年にマネーフォワードのクラウド給与を導入しています。
その際、勤怠管理システムのクラウド化を検討する中で、同社はマネーフォワード クラウドで統一するよう相談しましたが、何とマネーフォワードの担当者は同社が望む仕組みづくりを最優先し、他社製品のAPI連携を進めたそうです。まさに名実ともに「カスタマーサクセス」を大切にする企業文化がマネーフォワードには根づいているのです。
こうした連携力の高さは、エンタープライズ領域でも現在注目を集めているといいます。というのもエンタープライズ企業では、これまでの基幹システムとの連携状況などから簡単にクラウド化に踏み切れない事情があるからです。
「一気にクラウド化が難しい場合も、まずはアップデートが必要な部分だけ当社のクラウド製品で補いながら、オンプレミスと併用します。現状ではハブとしての使い方も、他社とのつなぎ込みを得意とする当社だからこそと好評です」と福原氏は説明します。
課題切り分けを即座に行える高いサポート力
連携力の高さを誇るマネーフォワード クラウドでは、当然ながら多くのソリューションを束ねる管理体制にも力を入れています。同社のクラウドが「マネーフォワードID」という単一IDで利用状況を管理、可視化できます。2021年8月には、「マネーフォワードIT管理クラウド」のβ版を開始しており、企業が導入しているSaaSや各従業員のSaaS IDの発行、利用状況の一元管理が可能です。
退職者のIDを自動検出し、入退社時のID発行や削除の管理が容易になるなどのメリットはもちろんのこと、導入しているSaaSの利用金額も把握できます。「従業員が増加して使用率が上がっているのか、不要なアカウントがないか、管理ツールで使用状況の可視化ができるため、適正な利用戦略が描けます」(福原さん)。
サポート体制でも、様々なサービスを広くつなぐ同社ならではの姿勢が高く評価されています。バックオフィス業務のシステムは連携しあっているため、問題があった際に会計側の問題なのか、給与計算側なのか、勤怠データの問題なのか特定しにくいことがあります。
そうした際にも同社のサポート部門は、課題の切り分けもスムーズに行えるといいます。昨今の評価の高いクラウドサービスでは、優れたUI、頻繁なアップデート、そしてきめ細やかなサポート体制は必須の条件と考えられますが、マネーフォワードも例外ではありません。
使い始めると「導入前にはもう戻れない」の声
福原さんが所属するHRソリューション本部では、「人が人としっかり向き合える環境をつくり出し、働く人々の力を引き出すことで、会社をもっと前へ」という本部ミッションを掲げています。その言葉の通り、同社のソリューションを活用した企業では、バックオフィス部門に多くの時間を生み出し、人としっかり向き合う環境を整えているのです。もう1つだけ、事例をご紹介しましょう。
マーケティングやブランディング支援を手がける大伸社グループ様では、「マネーフォワード クラウド給与」など、4つのシステムを導入してバックオフィス業務を刷新しました。サービス間連携の効果は目覚ましいものがあり、全社で何と約1500時間の削減に成功しています。
「多くのお客様に利用いただき、『もう導入前には戻れない』といった声をもらえると、何よりもうれしいですね」と福原さんは笑顔で話します。「バックオフィスのDX化をどこから手をつけえるべきか分からない」「運用を変えることに従業員からの反発が多い」と悩む企業であっても、いったん同社のソリューションを活用し始めてみれば、その効果を感じるようです。
まずは、スモールスタートでもスタートを切ること。そのサポートを顧客の立場に立って、全力で行うのがマネーフォワードです。近年では、クラウド化を推進するためにIT導入補助金なども数多くありますが、どのように活用できるのか、なかなか分かりにくい部分もあります。
「当社ではそうした点も含め、企業ごとの課題や問題点を可視化し、最適なご提案を行っています。今後も、デジタルに委ねられる部分はデジタルに委ね、本来人が向き合うべき課題と向き合う時間を、創出できるよう利用者を全力でサポートしたいと考えています」と福原さんは力を込めました。